「さて…邪魔者は
退散しますかーっ」

そう言って
タカちゃんのお姉さんは
家を出ていった。

「リオ…
今までごめんな」

「何の、ごめん?
私に嘘ついてた事?」

「…うん…」

タカちゃんは俯いた。
本当に寂しそうな
目をしていた。

「気にしてないよっ」

私は笑ってみせた。
タカちゃんに
心配かけないように…

「あと…俺…」

「あ、あのさ。
私、用事があるの
またねっ」

そう言って
私はタカちゃんの家を
出ていった。

タカちゃんの
「あと…俺…」のあとの
台詞は聞きたくなかった。
嫌な予感がした。