『私、聡史くんのこと好きだよ。嫌いだなんて言ってごめんね』




しばらくして、涼子は頬を赤く染めながら、そうノートに言葉を綴った。




『いつかまた聡史くんに会えると思ったから、私頑張れたんだ。耳が聴こえなくなるまでは。耳が聴こえなくなって、今の私が聡史くんのそばにいたら、聡史くんに迷惑かけるって思った。でも、私にはこの場所しかないから』




たくさん時間をかけて、涼子は僕への言葉を、涼子の心を綴っていった。




『何も心配しなくていいよ。僕はずっとずっと涼子のそばにいるから。涼子が僕を必要としてくれるなら、永遠に』




君が隣にいてくれる。




今、そのことがとても幸せだから。




僕はどんなことも乗り越えられるような気がするよ。