「……真希。僕は、真希にもっとちゃんと謝らないといけないね。」
「……どうして?」
「真希を一人ぼっちにさせた。」
「……翼くん、ちゃんと、戻ってきてくれたから、真希、それでいい。」
……真希のお母さんが言ったように、真希は怒っていなかった。
「……ごめんなさい。」
でも、きっとこの優しさに甘え続けたら、また真希を傷つけてしまう。
僕は、頭を下げ、真希に謝った。
……これが最後の、ごめんなさいになるように。
「……翼くん、これ、真希のたからもの。」
謝る僕に、真希が見せてくれたのは、中学の卒業式の日に、真希の下駄箱に入れた、第2ボタンだった。
「……僕だって分かった?」
「うん。ぜったいに、翼くんだと、思った。」
……そっか。
真希はずっと持っててくれたんだ。


