「……傲慢な意見ですね。」
彼はそう言い放ったものの、それほど堅い表情はしていなかった。
「……僕は、高校で福祉について学びました。もちろん、介護福祉士になれればとも思っていました。ですが、家計に僕を大学に行かせるだけの余裕はなく、僕は高校を卒業したあとは、自分で介護福祉士になるための勉強をしながら、介助員として、障がいを持つ人たちと関わっています。」
僕は、黙って彼の話に耳を傾けた。
「……僕たちみたいに、福祉について学んでいる人間が、本当に障がいを持つ人たちの気持ちを理解してあげられているかと聞かれると、素直にはいとは言えません。真希さんのことも、僕はあなたの意見を傲慢だと思っているし、あなたは僕の意見を傲慢だと思っている。」
僕は首を縦にふった。


