「……単刀直入に言います。真希さんには会わないでください。」
「……は?」
さすがに彼の言葉にイラッとしないわけにはいかなかった。
「……僕は、真希さんの絵を描く姿を一年間見てきました。真希さんの描く絵は、言葉にできない、人を惹き付ける力があります。」
僕は力強くうなずく。
真希と接して1年程度の人間に言われなくても、そんなことは知ってる。
「……知ってますか?真希さんが描く絵には、必ずあなたがいるんです。このままじゃ、真希さんはダメになる。」
僕は、返す言葉に困った。
「……障がいを持っている真希さんが、社会で生きていくために、絵というツールはとても大切なんです。それが、障がいを持つ真希さんから、形として逃げているあなたが、真希さんの妨げになっているのは、よくはないでしょう?」
……きっと、彼は正しい意見を言っている。
障がいを持つ真希と僕の間にある、壁の存在にも気づいてる。
……でも、逃げるのはもう嫌なんだ。


