君が僕の名を呼ぶから

「……失礼しました。僕は、介助員の仲田大貴(なかただいき)といいます。去年の4月から週に3回、真希さんのお仕事の手伝いをさせてもらっています。」




「はぁ……。」




彼はそう話ながらも、僕の目を捉えて離さなかった。




「……何のご用件で帰って来たんですか?」




そこには、明らかなる敵意が感じられる。




「……真希に、真希に会いに来ました。」




「……そうですか。」




彼はそう言って、一呼吸置いた。




「……あの、すみませんが、平岡さんと2人でお話したいので、しばらく席を外して頂けますか?」




しばらくして彼は、聡史に恭しくそう言った。




「……僕がいないほうがいいっていうこと?」




聡史は、真反対にぶっきらぼうな言葉を返す。




「そう捉えて頂いてかまいません。」




彼がそう言うと、聡史は息を吐き、立ち上がった。




「……翼を、真希さんを、傷つけるようなことしたら、許さないから。」




聡史は彼の目を睨み付け、部屋を出ていった。