君が僕の名を呼ぶから


「あら、大貴くん。ごめんね、真希は病院に行ってるの。もうすぐ帰ってくるはずだから、あがってて。」




「はい、お邪魔します。」




聡史はその声を聞き、リビングを出るのをやめ、僕の隣に腰を再びおろした。




……そうだよ。




真希を取り巻く人たちも変わっている。




僕を取り巻く人たちが変わっているように。




「あ……お客さんですか?」




「……こんにちは。」




聡史は僕より先にリビングに入ってきた男の人に頭を下げた。




「……あなたは。」




しかし、彼はそんな聡史には目もくれず、僕を見つめている。




「……平岡翼さん。」




……名乗っていないのに、僕の名前を知ってる。




一体、彼は……?