君が僕の名を呼ぶから

一つ一つ、僕の想い出が詰まった場所を聡史と巡っていく。




幼稚園、小学校、そして中学校……




「これが体育館……」




「……何にも変わってないや。」




真希との想い出の場所は、びっくりするぐらい何も変わっていなかった。




まるで、あの時の時間が止まったままのような。




そして、真希との想い出は絶対に変わらないんだと思い知らされているようだった。




「……ねぇ、聡史。」




「ん?」




一通り想い出の場所を巡り、ゆっくりとした足取りで僕の実家に向かっている途中で、僕は話を切り出した。




「……真希が、僕を拒絶したらどうしよ?」




僕がそう言うと、聡史は少し目を見開いた。




「……僕にどう答えてほしい?」




「えっ?」




「例えば僕が、大丈夫って言ったとしても、真希さんがどういう行動に出るかは分からないよ。だから、僕は何も言わない。」




……そう言われたらそうだ。僕は結局、聡史に安心させてほしかっただけなんだ。