「……涼子は僕のこと好き?」




「……うん。好きだよ。」




僕は、その言葉を聞いて笑顔になった。





「……ねぇ、キスしてもいい?」




ませたガキだったなぁとつくづく思う。




小学生が言っていいことだったかな?




「……うん。」





少なくとも、あの時の僕たちはそんなことを気にはしていなかった。





夏の夕暮れに、僕は涼子にぎこちないキスをした。





……幸せな気分だったのを覚えてる。







……でも、今の僕の隣に涼子はいない。




……涼子。君は今、どこにいるのだろうか。