それぞれに、さよならを。



この、個人情報に煩い社会でそんな情報漏れがあってたまるかって。



知らない方がいい事もあるって、誰かが言ってた気もするし。



小さく深呼吸をして、ソファーに近付く。



「…あの、歓迎会って私のですか」



「お前以外誰がいんの」



(……そんなの知らないよ)


「うちらのサークルね、美月ちゃん入れて3人だから。よろしくねー」



(……なにをよろしくなの)


心の中で突っ込みつつ、恐る恐る、口を開く。



「…あの、私、すぐやめると思うので、歓迎会とかいらないです」



そう言い終わると居心地の悪い視線が強さを増した。



「あのね、美月ちゃん。サークル辞めるには部長の許可が必要なんだよね」



さっき言い忘れたけど、そう続ける不審者。



「要するに、俺が辞めていいよ、って許可しないとダメな訳。…そんな事絶対言わないけどねー?」



「………、」



その言葉にくらり、眩暈がした。