私は涙で視界が滲んだって叫びつづけた。 「最低」と、何度も何度も。 頭に思い浮かぶのは、斉田先輩の親衛隊として笑顔で活動する、女の子たちだった。 騙して、利用してたんだ。 女の子の気持ちなんて、簡単に踏みにじって。 最低としかいえないわ。 「ンッ!んん…あっ、」 強く斉田先輩の唇が重なる。 私の「最低」という言葉をふさぐため。 悔しかった。 だから、必死に抵抗という抵抗をして、殴るは殴るという行動に出た。