平然とした面に、お兄さんはきっと不審感を感じたのだろう、眉間にしわを寄せた。 「過去を知らない俺なんか、きっと偽善者ぶってるとしか思われないかもしれない。 だけど、光を想う気持ちは誰にも負けません。お兄さんにもです」 誰かを必死に守ろうとする気持ちは、きっと解ってもらえる。 お兄さんは、光が信じる通り、“優しいお兄ちゃん”なのだから。