「じゃ…何処捜せばいいんだよ…?」 「わかんないわよ…連れ去られたのかもしれないし」 紗弥は一呼吸置いて、 「とにかく大変よ。お兄さんがまいってる」 「…?」 やみくもに捜すわけにもいかずに、俺は取り敢えずお兄さんの所へ向かった。 (…一体、どうしたんだ?) お兄さんの居る公園に着くと、ベンチの上で俯く姿があった。まいってる。