「誰が独りって言った?ええ?も一回言ってみろ」 「ひ、ヒィィイっ」 ふん。 これだから、見かけばかりの人間は困るわ。 わたしにはちゃーーーーんと、彼氏が居ますっ!!! 「光?どうしたの、怖い顔して」 「あっお兄ちゃん」 目の前のケーキ屋さんから出てきたのは、わたしの兄の宮下香(かおり)。 クリスマスケーキを買ってきてくれたのだ。 「何でもないよ。一発入れただけ」