すると司はふう、とコーヒーの香りがする息を吐いて、

「デートしたいところなんだがな。お前のお兄さんが、玲んとこ行って、留守番を頼まれてな」


お兄ちゃんが玲さんのところに?

な…
何をする気なんだろ…。


「余計なことは考えるなよ」


濡れた司の唇が開く。

あまりにも整った唇であることに気がついて、

思わずドキリとする。