多分、理沙は俺の嘘に気付いてる。
「…翔ちゃん。それ、嘘…だよね?」
「・・・」
バレた。
「あのね、都合の悪いことなら全然話してくれなくていいから!」
「話す。一緒に考えてほしいんだ。」
「?」
「唯ちゃんの死んだ兄貴ってのは、俺の親友だったんだ。」
「!!」
「希央には、たくさん助けてもらってたし、俺も恩返ししなきゃアカン思ってた」
「…うん、それで?」
「希央の誕生日が5月31日なんだ。誕生日プレゼントを渡したんだよ」
「まさか・・・!」
「あぁ。その帰りに、希央は殺られた…」
理沙は涙を流していた。
もう12時を回ったから眠くてあくびをしたのかもしれないが。
「翔ちゃん…知ってるよっ…。前のセックスの時にあった腕の傷はっ…あなたも被害者の1人だから…でしょ…?」
…図星。
理沙には、かなわないや…。