あと5分もすれば家に帰りつく。
さっきの道は街灯がほとんどなかったから、怖かったけど、今は家に近づくにつれて街灯がぽつぽつと現れだして、もう大丈夫そうだ。


「もうここらへんでいいよ」


ムスッとした顔の凌と目が合う。


「..あぁ、家まで送らなくていいの?」


「これ以上狼さんを我慢させるのも申し訳なくて」


近づこうと、一歩近づくと、後ろに一歩後退する。
律儀だなあ~