あなたが来てくれて嬉しい



振り返る先に、コンビニの袋を下げた若い男が居た。


「………なにやっとんじゃ、お前」


男がおれに言う。


「こんなとこ来るヒマがあったら、病院行けぇ」


黙ったままのおれに、男が続ける。


もう確信していた。


こいつは…



「…なんか用があるんか、じゃあ中入れ」



おれの脇を通り抜けて、慣れた手つきで暗証番号を入力する。


カチッと鍵の開いた音がした。



手招きをするふーにゃん。


そう病院で会った、変なやつ、こいつが『ふーにゃん』だ。