「じゅ…んっ…巡、く…」

全くの無意識だった。
どうして彼の名を呼んだのか、解らなかった。
しかしその一言が、今までの遡羅を一変させた。

キスは止み、みことは荒い息を整えようと肩を上下させる。
すると突然くつくつという笑い声が降って来た。

ぞくりと身が凍る。