予想外の質問に面食らってしまう。
しばらく言葉の意味が理解できずに止まってしまい、ようやく遡羅の言葉が脳へと届いた。

「そ…遡羅くんは…大切な友達だと、思ってるよ」

「本当?」

「うん、本当…」

頷いて、雅は嘘なんて言っていないと心の中で言った。
ずっと独りだったみことに話し掛けてくれたのは、遡羅が初めてなんだ。
友達経験の浅いみことではあったが、自分なりにこの関係を保とうと努力はしているつもりだ。

だからこそ、時々彼に感じる雰囲気に戸惑ってしまうことがあった。

「そっかぁ…そっか」