友達を怖いと感じることは、失礼ではないだろうか。
そう自分に言い聞かせているのに、どうしても駄目な時があった。
「ねえみこと。雅は何が食べたい? 僕のおすすめはねぇ、このチーズケーキ!」
「あ…じゃあ、それで」
遡羅の言葉のまま頷くと、嬉しそうな微笑みを返される。
みことはへらりと自分なりの笑顔を返そうとするが、どうしても失敗してしまった。
「僕が持って行くから、先に席を取ってて?」
財布を鞄に戻しながら遡羅が言った。
みことは素直に頷いて、くるりと振り返る。
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