手に残る感覚を握りしめ、巡は開いている窓を睥睨した。 粘り着くような視線に不快感をあらわにする。 ・・・・・・・ 「相変わらずだな、お前は」 くすり、と失笑が舞い込む花びらに乗せられてきた。 「それはこっちの台詞だよ。君も懲りないね」 巡の視線は、大きな桜の木の下側。 “幹に入った大きな亀裂の中心に指を差し込んでいる”遡羅へ向けられた。