戀愛物語

  
「あ……あの…っ!」

身動きが全くとれない。
巡の吐息が耳にかかっていて、思わず体が震えてしまった。
声をかけると、力がだんだん抜けて行くことに気がついた。
身じろぎをしてなんとか後ろを向くと、巡と目が合った。

また、何も感情がわからない表情。
けれど彼のする行動は、まるで壊れ物を扱うようだった。
そっと髪をすかれて、頭を大きな掌で寄せられる。