アイツ…洋平はうるさいいびきをかきながら爆睡している。
『……まったく…酒弱い癖にどんどん飲むんだから……』
ホント阿呆な奴、と、
弥生は呆れたように言っていたが、その表情はやはり穏やかだった。
…絶対顔が緩んでること自覚してないんだろうな。
『ぶっ……』
そう考えると面白くてつい吹き出してしまった。
『?何笑ってんの?』
急に吹き出した俺を、
弥生は不思議そうに見上げてくる。
『いやなんでもない。
…それより春兄待たせていいのか?』
『は!そうだった!!
じゃあね俊、今日はありがと!!』
弥生は慌てて立ち上がり、洋平先帰るねー、と
声をかけて出ていった。
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