バタン… 洋平を起こさないように、静かにドアを閉める。 「………さむ……」 ダウンを着ていても寒さが染み渡ってくる。 俺はポケットに手を突っ込んで、ゆっくりと歩き始めた。 通りには人の気配も、車の通る気配も全くない。 夜中の2時過ぎだから 当たり前かもしれないけど…… …ってこんな時間に出掛けてる方が変か…。 そんなことを考えながら、 街灯が点々としている通りを 俺は黙々と歩き続けた。 .