「お前、親が転勤したんじゃなかったのかよ」


 先に沈黙を破ったのは俺だった。



 「來たんに会いに来たの」


 上目遣いで言ってきた。


 つか、きもい。



 「あっそ...でも俺好きな人いるから」


 そう言って立ち去ろうとした....が。



 「來の好きな人って可憐...時音可憐でしょ。」





 立ち止まった。