生徒の進級を祝うかのようにつぼみは立派な花へとなった。
「朱音、おはよー!」
美奈の声だ。
美奈は、私の幼馴染み。
ロングの髪をくるくるに巻き、大きな目はリスのようなアイドルっぽい顔が愛くるしい。
そして、朱音と呼ばれたのが私。
走らせればクラスで一番遅く、なんとなく委員長などに首をつっこんでみるもあがり症でしっかり話せない。世間一般でいう『へたれ』だ。
「あー緊張するなあー。一緒のクラスになれたらいいねっ!」
美奈が言った。
「いやいや、君と一緒とかまじ人殺しだから笑」
そして、玄関前。
クラス発表はこの場で行われる。
板越朱音…
板越朱音…
板越朱音…