「お母さんなんて要らないの?!莉麻1人でも生きていけるもんねぇ?!」
いや…
そんな顔しないで…
「違うよ…おかあさ、」
「うるさい!」
決して大きい声を出したわけじゃなかった。
むしろ怖くて、小さめの声を出したつもりだったのに…
「お母さんはアタシが嫌いなの?」
アタシは大好きなのに…
「…?!」
お母さんは目を丸くしてアタシを見つめた。
久しぶりにちゃんと見た、お母さんの顔。
綺麗だった肌は荒れてしまって、目の下にはクマ。
痩せた、っていうよりやつれたって言葉の方が正しいだろう。
変わり果てた、母の姿。
「お母さん…?」
この人は本当にお母さん?

