玄関を開けると、お母さんが飛びついてきた。

久しぶりのお母さんの温もりに…




喜ぶ隙すらなかった。



パシンと乾いた音がして、痛む頬を無意識に撫でる。
何が起きたか分からずお母さんの方を見上げると、お母さんは息を切らせて手をあげていた。


パシン、ともう1回。
咄嗟に目を瞑った。


叩かれた…?
一度もそんな事された事なかったのに…

「どこに居たの?!遅いじゃない!!」


なんで、なんでなんで…?




アタシはお母さんが心配で、だから先生に聞きにいっただけなのに…


お母さんに



早く笑ってほしいだけなのに