お母さんが変になってから、イジメなんかじゃ休まなかったアタシは保健室登校になった。
保健の先生はすごく優しくて、よく話を聞いてくれた。
今までイジメられてた事。
お母さんが原因だった事。
それでもお母さんの事が大好きで、最近のお母さんがちょっと変な事。
アタシが作ったご飯は、いつも「美味しい」って残さずに食べてくれていたのに最近は手もつけない。
「莉麻ちゃんのお母さんは心の病気なのかもね…」
先生が言った。
心の、病気?
アタシはお母さんの事が今まで以上に心配になって、その日学校が終わった後お母さんが通っていた病院に行った。
小さい頃から何回も会った事があるお医者さん。
受付付近でうろうろしてるアタシを見つけて声をかけてくれた。
「今日は、お母さんは?」
お母さんの“たんとうい”である田代先生。
「お母さん、変なの」
アタシはお母さんの行動を、ひとつ残らず話した。

