病院までの道は3通り。
アタシは家から病院を2往復もしたけど、お母さんは見つからなかった。
もしかしたら、入れ違いになったのかも。
早くお母さんに会いたくて、家まで走った。
お母さんは普通に家に居た。
「どこに居たの?」
遅かったね…寂しかった。
本当は言いたい言葉を飲み込んで、アタシは床に横になってるお母さんに声をかけた。
「ごめんね、お友達の家に居たの」
……アタシを置いて…?
お友達、なんて初めて聞いた。
アタシには居ないの。
お母さん?
お母さんは“バイシュン”なの?
売女、なの?
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