思わず顔をあげてしまった。
涙でぐしゃぐしゃな、汚い顔。
化粧だって崩れてる。


アタシだって、想太くんが何を想像してるのか分かんない。

だけど…


「コーヒーさんきゅーな。」


そう言った想太くんの顔は


怖い顔なんかじゃなくって




哀しそうだった。


結局涙を拭いて貰えず、アタシは黙って部屋に戻った。





なんで…
すれ違ってばっかり

最初から、そうだった。



嫌われてる、
そう思ってたのも間違い。


好かれてる。

今そう思ってるのも、間違い?


アタシ、間違えてる?