抜けたはずのアルコールが、アタシの身体を再び火照らせた。


アタシが聞いた質問は、想太くんがなかなか答えないからどうでもよくなった。
そしてアタシは本題を続けた。

「18になったら、ね。此処を出てくって決めてたの。だから…」


想太くんはアタシが言いだすこの言葉に、驚いた表情を見せた。


「なんとなく、そんな気がしてた。なぜ?」


想太くんがやっと口を開いた。
なぜ?って…
これだけに確信を持っていた


“アタシは想太くんを愛してしまった”


“想太くんはアタシの気持ちに気付いている”


その予想にだけは、自信があったのに…。
気付いていなかったの?


「アタシは、お母さんと同じ人を愛してしまったから。」



アタシは、まだ乾いていない目でしっかりと想太くんを捉え言った。



「え…。」