私はこの事実を乗り越える為に、ここにこれを記す。
受けとめ難い出来事ではあるが、落ち込んでいるばかりでは前に進む事が出来ない。
事の重さは計り知れないが、何事もそうである事から私は強くなる必要があるのだ。
残された仕事。
私は、それをやり遂げると誓った。
この心の強い決意は、あの世にまで届くだろうか。
私の居るこの世界にはもう居ない彼女まで届くくらい、私の決意は強いと言える。
胸を張って言える。
これから経験するであろう周りの目。
それから彼女を守る、と決めた今の私は不安に押しつぶされそうだ。
まだ乗り越えたわけではない、受けとめたくない事実に、まだ幼い彼女が向き合った時、私には何が出来るだろう。
どのような事をすれば、彼女を守る事が出来るのだろう。
大切な人を守る事が出来なかった私には、自信など全く無く、そもそも乗り越える力が自分にあるのかさえ分からない。
だが、一度決心した事を自分の弱さで諦めてしまうような情けない行動は絶対に取らないと約束する。
そして、芽生えてしまった新しい感情を押し殺して、私はこれから訪れる現実を全うする事としよう。
何となく生きる事を辞め、これからを活きる事にしよう。
私が居るこの場所が、現実なのだ。

