実際はリストカットは止めれていない。 カッターや傷を見ると、自然と手が伸びて、勝手に切り始めている。 智は傷を見ても「やめな」とは絶対言わない。 「苦しいんだろ?」 そう言って、ぎゅっと抱きしめてくれる。 あたしにとって智は初めて、心を許せるような存在になった。 いくら切っても、傷口に優しいキスをくれた。 人の温もりを教えてくれた。 あたしに愛をくれた。 初めての人だった。