智の大きな手のぬくもりを感じながら歩いていると真っ暗な道なんて全く怖くなかった。 「煙草吸っていい?」 「うん」 そう返事をしてつないでいた手を離す。 煙草を吸うとき、いつも聞いてくれる。煙草のにおいは好きだから、そんなこと気にしなくていいのにと思う。 カチッとライターがつく音がした。 ふぅーと煙を吐くところをじっと見ていると、智に頭を撫でられた。 智の指は細くて長い。 人差し指と中指で挟まれたつけたばかりの長い煙草を見つめる。