「あら?あなたは――。」



「今すぐ王女達に会わせて。」




私達は今、アクリア城にいる。

決意を伝えるために。




「そんな急に言われましても……。」



今は夜中。
普通は寝る時間。
しかし、城では掃除やらなんやらで、大分賑やかだ。



「いいでしょ、私、言いたい事があるのっ!!」



「駄目です。姫様はお休みになられているんです。明日までお待ちになって下さい。」



メイドは眉をつりあげてそう言った。



私も負けずと思い、


「王女に、会わせて!旅に行くって、伝えるんだから!!」


眉をつりあげ、叫ぶ。




と、

「あれ?ルトさん?」



「あ………。」


優しい男だった。
続けてアドメンも現れ、あからさまに嫌な顔をしてきた。



「お前、何やってんだよ。」



「……………。」