王女を軽く無視して、今度こそ家に帰った。










家に入るなり、床にしゃがみ込む。手で頭を抱え込む。


そして、溜め息。



『ルト?』


風が声をかけてくる。



「何よ、あんた、話聞いてたんでしょ?」

頭を埋めたまま、風と話す。


『うん……』


「風、あんたはさ、どう思う?私、旅に出なきゃいけないの?」


『僕達は、旅に出てほしいよ。旅に出なよ、ルト』



「何で!?」


風まで、私を旅に行かせたいの!?
それって、

「私に、ここから出てって言ってるの!?」


思わず叫んでしまった。
だって、だって――