「私、旅に出ます。」
王女がそう、言った。
「ああ、ミシャナ!あなた、なんて可哀相なの!前世に振り回され、こんな運命を背負わされるなんて!」
妃がまた叫ぶ。
「母上。私、悪しき者を消滅させます。これは、私の意志です。前世に振り回されてなんかいません。」
「ミシャナ……!!」
妃の目から涙が溢れ、王女を優しく抱きしめる。
「私も行きます。」
「オレも行きます。」
アドメンと優しい男が言う。
「エル、アド……ありがとう。」
王女が二人に笑いかける。
「いえ、姫をお守りします。」
優しい男も笑いながら言う。
「それに、婆やの占いではオレ達も旅に行かなければならない、みたいな感じだったし。」
アドメンは真顔で言う。
……うーん。私、何のために此処に来たんだっけ。本当、私用無しじゃないか。
そう思って、溜め息をつく。
ま、そんな重大な任務みたいな事を任されても困るし――
