「あ、そうそう。忘れるところだった」

その後も、霧様は私の入れた紅茶を一口ずつ味わうように飲んでくださり、あっという間にそのカップの中は空になってしまった。

う、嬉しすぎます……。


そして霧様は立ち上がり、クローゼットへ向かうとその扉を開け、何かを探し始めた。

そこから取り出したのは……。


「露、これを」

「……なんですか?」


それは、今私が着ているメイド服と似たようなデザインだけど、色はきれいな桃色をしていて、スカート部分にはふんだんにレースがあしらわれていた。


対となるように、白いエプロンにももちろんフリフリのレースがついている。


さらに、オプションにはピンクのリストバンドと、ヘッドドレスまで。


これが一体どうしたんだろう……?