霧様のぬくもりに浸っていると、学校中に昼休み終了の予鈴が鳴り響き、裏庭にいた人たちも校舎へと向かって歩き始めていた。


「予鈴だ。
そろそろ戻ろうか」

「はい……」


まだ一緒にいたかったけれど、午後の授業を控えている身としてはそんな事はできない。

涙を拭い、霧様には分からないように少しだけ肩を落としながら歩いていると……。


「ふっ、あははっ」

「……霧様?」


突然霧様が笑い出されて、何事かと霧様に視線を向けると。


「露は、本当に分かりやすい」

「……?
なにがですか?」

「淋しい?」

「!!」


ってからかうように言われて……。

う~、見透かされてる……。


上から妖艶な笑みで微笑まれて、私の顔は恥ずかしさで真っ赤に染まりあがる。


「……サボる?」

「ぅえ!?」


また唐突な霧様の提案に、おかしな返答を……。