「もし、霧くんが露ちゃんを気に入ったら、露ちゃんが初めて霧くんのメイドになるという事になるんだよ。
それってすごい事だと思わない?」

「そうだよ。霧は難しい性格をしているからね。
何人くらいかな?霧のメイドさんを志願した女の子。
軽く100人くらい入るんじゃないかな?
もっとも、みんな断られていたみたいだけど。そのメイドさんを露ちゃんがやるなんて陸くんも鼻が高いと思うけどなぁ」



2人がかりで説得され、私のメイド反対の意志はもう消えかかっている。


「それにね、露ちゃん。霧様はすごく男前よ?
露ちゃんもきっと気に入ると思うわ」


そして、それまで黙っていた綺ちゃんまでもが荷担して、3人で私を追い詰めていく。


「ね?露ちゃん」

「露ちゃん?

「露ちゃん!」


3人に詰め寄られ、これ以上突っぱねて断る事もできず……。



「わかりました……」



と、再び頷くしかなかった。