「私ね?
あれから沢山考えたんだ…。
どうしてあんなこと言われたか。
答えは…隠し事をしてたことが原因?」
「……まぁ」
「それはよくないことだと、私もわかってたよ。でも理由があるの。
………聞いて、くれる?」
僕は黙って頷いた。
そして彼女は口を開いた。
「今日のために、お金が必要だったから……。
私、いつも助けてもらってばっかりで…何もしてあげられなかったから。どうしてもこの日に渡したいものできて……。でも買うにはお金が足りなくて…それで、バイトを始めたの。」
ってことは、つまり?
「………僕の、ため?」
「う、うん」

