「危っねーよ!!」 「だって重たいもん!」 「よろよろすんなよ! あーあー、ほらっ、ぶつかる!」 「無理~~~っ!」 陽介は高二にしては大人っぽい風貌で、 身長も高いし、がっちりしている。 ただ表情だけは、やんちゃであどけないけど。 そんなの後ろに乗せて走れるかい! 「俺こぐわ。貸せ」 あたしはしぶしぶハンドルを陽介に渡した。 「足みじけー」 「うるさい」 「あいたっ!」 頭を叩いたらいい音がした。 あたしは後ろの荷台に横向きに座った。