―――――そしたら、純君がこの沈黙を破った。
『ねぇ…どうして鼻声?』
「えっ!?…えぇっと…ね…」
『泣いてたの?』
「へっ!?あっ、うん…」
『何で?』
「何でって…純君にふられた…から?」
『………』
「じゅ…ん…君?」
『…別にふってねぇし……』
「?何て言ったの?」
『ねぇ、ベランダ出れる?』
えっ!?なんでベランダなんだろ?
まぁ、いっか。
「うん。」
ガラガラッ
「出たよ?何かあるの?」
『下見てみ』
そう言われて下を見てみたら…
「っ純君っ!?」
純君がこちらを見上げていた。
「なんでそこにいるのっ!?」
そう言って手で自分の顔を隠した。
『何で隠すの?』
「見られたくないもん」
きっと涙で顔がグチャグチャだろうし…
『俺、沙和の顔見たいんだけど…』
そんなこと言われたら諦められなくなっちゃうじゃん。
『ね、沙和、こっち見て?沙和の顔、ちゃんと見たい…』
そう言って純君は私をジッと見つめてきた…。
