でも、あたしは須田くんの力だと思う。 親しみやすいっていうか、話しやすいっていうか…。 上手く言葉に出来ないけど須田くんにはそんな才能があるんだと思う。 あたしはこの頃まったく気付かなかった。 この時、この瞬間から魁に惹かれていってるのをーーー。 『ふぅー。やっと終わった…』 暫くして三弘がやつれて帰って来た。 『あ、お帰り~』 『お疲れ』 『おー。あ、これみんなで食おうぜ』 そう言って差し出してきたのは、ケーキの箱だった。