「ちー」 びくっ!! 名前を呼ばれて肩がビクつく。 どうしよう…。 無視してるべきだよね?! 関わらないと決めたから魁には答えない。 振り返らない。 そのとき、顔の真横に何か来たと思ったら 「ちー。無視とか酷いじゃん」 「きゃ!?」 あたしの耳元で優しく囁いた。 びっくりして思わず振り返った。 しまった。と思ったときにはもう遅かった。 目の前にはまるで悪戯が成功した子供のような無邪気な顔。