もう一度『愛してる』と言って





「ごめん!あたしこれから涼と会うんだけど…」




涼とは笠谷先輩の名前。

先輩、まだ学校にいたのかな?




「そっか。わかった~」

「ごめん!じゃあ、急ぐからばいばい!」




遥もまたすぐに教室を出て行ってしまった。



あ~あ。
あたし一人かぁ~…。


さっきまで帰る気満々だったのに一気になくなってしまった。


ゆっくり鞄に教科書を詰める。




「千波、ばいばい!」

「またね~」