「ちー?大丈夫?」 顔をあげると、あたしの方を振り返ってへらっと笑う魁。 「魁っ?!魁、ボールに…!」 「これくらい大丈夫だよ。俺の運動神経半端ないの知ってるだろ?」 「でも、今すごい音が…」 「大丈夫だって」 魁はボールからあたしを守ってくれていた。 さっきのボールが当たる音からしてからしてかなり痛いと思う。 「とりあえず、保健室いこ?」 「このくらいだ―――」 「いいから行くの!」