「……はぁ。」 夜空を見上げるなんていつぶりだろ? ……綺麗だなぁ。 今のままじゃいけない。 良介と里奈に悪いし、何より俺のためにならない。 ……でもさ、18年の想いだよ? 頭では消さなきゃいけないって分かってても、なかなか消せるもんじゃないよな……。 はぁ……。 ……しばらくはこのままでいいかな。 良介たちの支えになれば、それでいいか。 「……何か、俺って可哀想。」 一言負け惜しみを呟いて、家へと歩き始めた。